結婚式BGM|ISUMへの申請方法やディズニー曲が使えない時の対処法
はじめに
結婚式や披露宴で流す曲は、その場の雰囲気を演出する大切なものですよね。「BGMにはこだわりたい!」という新郎新婦様も多いのではないでしょうか。そこで知っておきたいのが、結婚式で使用する曲に関わる著作権のこと。せっかく考えて選んだ曲が、著作権の問題により使用できないなんてこともあるんです。今回は結婚式の曲選びで知っておきたい著作権の問題や、「ISUM(アイサム)」への申請方法について、分かりやすく解説していきます。
目次
ISUM(アイサム)とは
「ISUM」の正式名称は、「一般社団法人音楽特定利用促進機構」。結婚式や披露宴で、著名なアーティストの楽曲を使用する場合、曲には著作権があるため無断で使用することはできません。本来ならば、著作権理処理や権利料の支払いなどさまざまな手続きが必要になります。そんな手続きをスムーズに進めるため、ISUMはオンライン上で簡単に申請処理が出来るシステムを構築。結婚式場が適法に音楽を使用できるようブライダル業界の申請代行を担っています。
ISUMに申請せずに使用するとどうなる?
結婚式や披露宴で曲を使用する際、申請せず無断で使用することは違法になります。ISUMに申請せず無断使用した場合、以下のペナルティが発生します。
「著作権侵害は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金またはその両方、著作者人格権、実演家人格権の侵害などは、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金」
このように法律で定められていますので、軽い気持ちで面倒なことになってしまわないよう必ず申請を行いましょう。
結婚式ではこの著作権を覚えておいて!
実際に結婚式で楽曲を使用する際に覚えておいて欲しいのが、以下の2つの権利です。
演奏権
『演奏権』とはその名の通り、余興などで行われる演奏などにかかる権利です。ですが演奏権についてはあまり心配する必要はありません。演奏権は、結婚式場がJASRACと包括契約を結んでいるかどうかが問題になります。本来、音楽を使用するためには都度、演奏権の申請が必要です。しかし結婚式のように、毎週たくさんの曲を使用する業種の場合は、都度申請ではなく、結婚式場がまとめて包括契約を結ぶのが一般的。ほとんどの結婚式場ではJASRACと包括契約を結んでいるため、安心して演奏することができます。
複製権
新郎新婦さまに特に注意して欲しいのが、この『複製権』です。複製権とは、市販のCDや配信されている曲をダウンロードし、手持ちの音源にコピー(複製)を行う時に関わる権利のこと。結婚式で『複製権』に関わる行為は、以下のようなパターンが考えられます。
①挙式や披露宴で好きな楽曲を流す場合
②プロフィールムービーやエンドロールなどで好きなBGMをする場合
③当日の様子を動画撮影し、記録する場合
上記のように使用する場合、「複製権」にかかわりますので、事前に使用許可が必要です。
ISUMへの申請方法
ISUMは事業者との契約が基本になっていますので、申請は個人単位では受けてないことがほとんど。そのため、新郎新婦が直接ISUMに申請することはまずありません。使いたい曲が決まれば式場の担当プランナーさんが申請をしてくれます。申請後、ISUMの楽曲データベースに入っていれば結婚式で問題なく使うことができます。
ISUMに使いたい曲がない場合の対処法
ISUMの楽曲データベースには、約22,000曲がリストアップされています。しかし必ずしも希望の曲がデータベースにあるわけではありません。特に洋楽やディズニー系の楽器が少ないという声はよく聞かれます。ディズニーの曲を使いたい人は多いですので困りますよね。そんなときは以下の方法をご検討下さい。
ISUMにリクエストする
結婚式で使いたい音楽がアイサムの楽曲データベースにない場合には、ISUMに楽曲リクエストをします。専用フォームに必要事項を入力すれば、リクエスト完了です。ただし、リクエストしたからといって、全ての曲の許可が下りるわけではありますん。また、いつ許可が下りるのかも分からないため、結婚式まであまり日がない場合は注意が必要です。日にちに余裕があれば試してみる価値はありますが、そもそも許可が下りないという可能性もあります。
JASRACのデータベースで検索する
ISUMに曲が登録されていない場合、「JASRACの使用許可の検索をかける」という方法があります。こちらもやはりディズニー系の曲は少ないようですが、ディズニーの楽曲を多く手掛けているアーティストの曲は申請可能です。そこから、ディズニーでも使用されている楽曲を探すということも、一つの方法と言えます。ただし追加の使用料がかかりますので、お2人で話し合って決めて下さいね。
カバー曲を探す
ISUMに登録が少ないと言われる洋楽やディズニーの曲ですが、それをカバーしている楽曲も多くあります。その楽曲が著作権申請が可能な場合もあるため、チェックしてみるのもおすすめ。カバー曲には、他の歌手が歌っているものの他にも、オルゴールバージョンなど様々あります。
原盤のCDを持ち込む
原盤のCDを購入し持ち込めば「複製権」には引っかからないため、違反にはなりません。ただ結婚式や披露宴ではたくさんの楽曲を流すため、すべての曲の原盤CDを用意することは大変です。1.2曲に絞れるのであればこの方法が最も簡単でしょう。
おわりに
結婚式の音楽使用に欠かせない、ISUMについて詳しくご紹介致しました。著作権のことなど難しい言葉がたくさん出て来ましたが、基本的には結婚式場が管理してくれていますのでの安心を。使用できない希望の楽曲がある場合は、今回ご紹介した様々な方法をぜひ試してみてくださいね。